こんにちは。竜也です。読んでいただいて、ありが湯ございます。
今年も振り返ってみると一年の三分の一以上が、温泉か山小屋かスキー場にいました。かなりの温泉宿を回ったのですが、その中から選びに選んだ10の温泉旅館、温泉ホテルを紹介したいと思います。
今回選んだ10施設の評価基準については、私の個人的な好みがふんだんに含まれているわけですが、とはいえほとんどの人に自信をもって進められるハイパーな宿ばかりです。泊まって後悔なしです。
では、順に紹介していきます。
由布院 六花 – 口コミ評価日本一の宿はやっぱりすごい
まずは、一度、泊まってみたかった由布院の六花。こちらは、某旅行サイトの口コミでも全国一位の評価の高さを誇る宿で、予約も半年後の予約をオープンにするとすぐに埋まってしまう人気の宿です。
ここまで宿泊者の評価が揃って高いとどれほどのものかと思うのですが、期待を裏切らない素晴らしい宿でした。
なんというか、「あとこれがあればよかったのになー」みたいな部分が見当たらないんですよね。部屋の作りが細かいところも含めてすごく快適。
温泉の温度管理(もちろん加温はあるけど源泉かけ流し)に、食事のクオリティ、接客など、全てが満点クラスです。
いわゆる高級宿のカテゴリーなのですが、六花がすごいのは同じ由布院エリアのさらに金額が上の宿と同じレベルの満足度を、若干リーズナブル(とはいえ高級)で提供できている点が決め手なのではと思います。
食事は、前菜もクオリティが高いし、メインの牛肉の火入れも素晴らしいし、朝食のウニ醤油の卵かけご飯はとんでもなく美味しいし…言うことないですね。
ちなみに、今回私がとまった部屋は、由布岳がどーんと見える部屋でした。ラッキーですね。
温泉は、加温ありの源泉かけ流しで、無色透明無味無臭(MTMM)です。癖がないのですが美容成分のメタケイ酸はたっぷり。肌に嬉しい由布院の温泉ですね。
このレベルの宿で一人宿泊を受け付けているは嬉しいです。
六花については、ブログで詳しくまとめているのでご覧あれ。
山形県 肘折温泉 若松屋村井六助 – コスパが良すぎる湯治宿
昔からの湯治客で賑わっていた肘折温泉にある湯治宿 若松屋村井六助。この宿は、宿泊料金に対してとにかくコストパフォーマンスが良い宿でした。コスパ部門No1ですね。
トイレや洗面所こそ共用で部屋にないものの、部屋は快適で過不足なし、食事は品目が多くて豪華、味付けが驚くほどうまい。この価格帯の宿では最高峰と言って良い食事のクオリティの高さです。
そして、さすがの肘折温泉。温泉は源泉かけ流しです。加水はあるものの、源泉が濃いのできになりません。自家源泉まで所有しています。泉質は「ナトリウム – 塩化物・炭酸水素塩泉」。成分が豊富、濃厚で湯あたり注意です。
今年のコスパ宿ではNo1ですね。
若松屋村井六助については、ブログで詳しくまとめているのでご覧あれ。
長野県 小谷温泉 雨飾荘 – 食事、温泉素晴らしい
長野県でもかなりアクセスが不便なところにある小谷温泉。その中の一軒、雨飾荘。ここには、日本百名山の雨飾山に登るために宿泊しました。結局、登山は想定以上に雪が残っていたので撤退したのですが、その時に泊まったこちらの宿が想像以上に素晴らしかったです。
温泉は、「ナトリウム – 炭酸水素塩泉」。匂いはほとんどなく、薄く濁った成分豊富なお湯が贅沢にドバドバ掛け流されています。もちろん源泉かけ流し。
特筆すべきが食事で、地のものを宿泊者に食べてもらおうと工夫されています。山菜もいろいろな種類がでてくるし、お刺身も川魚の岩魚です。面白かったのが岩魚の刺し身で使わなかった骨や頭などを、天ぷらで揚げて食べられるようにしたりと手が込んでいます。お蕎麦も手打ちそばで美味しかったです。食事のレベルが総じて高く、地産地消の内容になっているのが良いですね。
ここは、登山目的で友人と一緒に泊まったのですが友人は食事のクオリティに終始感動していました。
都市からは少し遠いですが、俗世を離れてのんびりするにはすごく良い宿です。二泊くらいしたいですね。
秋田県 乳頭温泉 妙乃湯 – 圧巻のパノラマ混浴風呂
秘湯好きが集まる憧れの地「乳頭温泉」。その中にあり、他の宿に比べちょっとおしゃれな宿が「妙乃湯」になります。高級宿カテゴリに入りますね。
概観や宿自体は、ある意味乳頭温泉の中で一番秘湯感が少ない宿かもしれません。しかし、この宿の温泉が素晴らしいのです。
妙乃湯は、「金の湯」「銀の湯」と2つの源泉を持っているのですが、中でも「金の湯」は、乳頭温泉唯一の酸性含鉄泉(「酸性・含鉄 – カルシウム・マグネシウム – 硫酸塩泉」)で、茶色く濁った味噌汁のような濃厚な温泉です。もう泉質が素晴らしいのですが、それにもましてすごいのが混浴風呂のシチュエーションで、轟々と流れる滝と川を眺めながら、この極上の温泉に浸かることができます。もちろん源泉かけ流し(加温あり)。
食事のレベルもかなり高く、ヒラメの薄造りが出たり、もちろん秋田名物のきりたんぽなども出してくれて、すごく美味しいです。食事のサーブの時間も良くサービスレベルも高いです。
部屋も、純和風の部屋かと思いきや、こたつの布団が白かったり、椅子の赤とデザインだったりと、どこか大正ロマンのイメージもある部屋で大変オシャレです。
温泉のクオリティが高いけど、それだけじゃない宿。乳頭温泉に行くときはこちらに宿泊して、鶴の湯など他の温泉巡りをすると幸せになれるでしょう。
妙乃湯については、ブログで詳しくまとめているのでご覧あれ。
長野県 野沢温泉 ハウスサンアントン – この宿でしか食べられない絶品コース料理
ハウスサンアントンは野沢温泉の中心にある、ペンション風の宿です。こちらの宿は私はお気に入りで何回も泊まっている宿です。
温泉は源泉かけ流し「含硫黄-ナトリウム・カルシウム-硫酸塩温泉」で成分濃厚。現在は、温泉は予約の貸し切り制になっています。一度の宿泊で一回しか入れないのですが、何回も入りたい人は野沢温泉は共同湯が充実しているので問題なしです。完全に温泉を独占できる時間があるのがむしろ嬉しいでしょう。温泉は源泉かけ流しですが、熱すぎて加水が必要かもしれません。
部屋は、一部屋一部屋雰囲気がことなるおしゃれなロッジ風の部屋です。
ハウスサンアントンで特筆すべきは、食事です。夕食は、フレンチをベースにしたコース料理になるのですが、この宿でしか食べることのできない独自のハイクオリティの料理が出てきます。食材も完全に地産地消で、メニューも舌に驚きを与えてくれる食事のオンパレードです。こればかりは、実際に行ってみて味わってみてくださいとしか言いようがないです。朝食のスムージーやジャムも絶品です。
野沢温泉の非常に良い立地にあるため、冬は野沢温泉スキー場のスキー目当ての人たちでほぼ予約が埋まります。個人的には、スキーシーズンが終わって落ち着いたタイミングで泊まりに行くのがおすすめです。家庭的なホスピラリティも気持ちよく居心地のよい宿です。
神奈川県 大涌谷温泉 金谷リゾート箱根 – 究極のおこもり宿
実は、私、金谷ホテル好きなんですよね。一通り泊まったことがあったのですが、最後に残っていたのがこちらの金谷リゾート箱根です。
金谷リゾート箱根は、とにかく部屋に籠もるための宿といっていいでしょう。チェックインの手続きからずーっと部屋。温泉もすべての部屋についていて大浴場はありません。唯一、部屋の外に出るのが食堂で、夕食と朝食だけはダイニングに移動します。
金谷リゾート箱根は、自然の景色を楽しみながら、とにかくゆったりとした時間を過ごすのに向いています。部屋には机などはなく、パソコンを開いて作業をするには不向きです。(Wifiは早いけど)がっつり休みに行くために特化したホテルです。
温泉は、大涌谷源泉。加水ありの源泉かけ流しです。「酸性-カルシウム-硫酸塩・塩化物泉」の成分たっぷりの温泉なのですが、結構加水されていて薄まっている感じはしました。そこは残念。
ただ、それを補って余りある施設の快適さと食事のクオリティです。
金谷リゾート箱根のディーナーは、フルコースです。というか普通のフルコースより品数が多いように思えました。とにかく皿の数が多い。でも、味付けは非常に優れていて視覚的にも味的にも最後まで飽きのこない素晴らしい料理でした。
温泉旅館の料理は、どうしても実店舗で有名な店などに比べると勝てないなぁということが多いのですが、こちらは全然遜色がないハイレベルな食事をいただけます。
仕事を完全に忘れたひとときを過ごすのに利用しましょう。
金谷リゾート箱根については、ブログで詳しくまとめているのでご覧あれ。
赤倉観光ホテル – 美景、美食、美湯の三位一体!
赤倉観光ホテルは、スキー場のゲレンデ内、また日本百名山の妙高山の麓にある標高約1,000mに位置するリゾートホテルです。
このホテルも私はお気に入りで、妙高山の登山や、赤倉観光ホテルスキー場のスキーの際など何回か宿泊しています。
赤倉観光ホテルの素晴らしいところは、なんといってもその立地からの景観です。遮るものがない広々とした景色は他の追随を許さない絶景ホテルといってよいでしょう。
最低でも、ロビーやカフェ、温泉から絶景を楽しむことができるのですが、できる限り部屋も景色の良い野尻湖側の部屋を予約することをおすすめします。争奪戦ですが…。
もう一つ素晴らしいのが温泉の泉質がトップクラスという点。自噴で加水加温なしの完全源泉かけ流しです。泉質は「カルシウム・マグネシウム・ナトリウムー硫酸塩・炭酸水素塩温泉」。成分豊富で、薄濁り湯の花が浮いている素晴らしい温泉です。
こんなすごい泉質の温泉が、きれいなホテルの環境で、かつ絶景を眺めながら入れてしまうのだから最高すぎます。
食事のレベルも素晴らしいです。ディナーは王道のフレンチ、創作イタリアン、和食から選ぶことができます。個人的には、イタリアンのアクアダイニングがおすすめです。
アウトドア、ワーケーション、完全なバカンス、どの用途にも100%答えることができる温泉ホテルです。
宮城県 鎌先温泉 湯主一條 – 薬湯と美しい建築、食事を楽しむ
湯主一條がある鎌先温泉は、「傷の鎌先」として昔から効能でも有名な温泉地です。とはいえ、温泉宿は四軒しかない小さな温泉地で、自分だけのこじんまりとした温泉地を探している人にはピッタリです。
湯主一條は、宿泊する部屋こそ一般的な旅館の部屋という面持ちなのですが、食事処の建物は国登録有形文化財の素晴らしい建築です。波打ったガラスなど、ワクワクするような建築を楽しむことができます。
また、全体的なホスピタリティが素晴らしく、今あるハードやソフトの中で最大限お客さんをもてなそうとしているのが伝わってくる宿でした。とにかく居心地が良いです。
食事のこだわりも半端なく、一品一品丁寧に作られていました。面白いのが湯主一條は100%和風旅館にも関わらず、朝食が前日の夜に和食か洋食かを選ぶことができるという仕組みです。私は、洋食を選びましたが、パンも卵もすごく美味しかったです。スープが冷めないように温めながら提供されたりと芸が細かいです。
温泉は2箇所あり、露天風呂のある広めの温泉は塩素循環。もう一つが「薬湯」と呼ばれる、鎌先温泉を代表する傷に効くと評判の温泉です。こちらは源泉かけ流し(加温あり)です。泉質は「ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉」。透明の癖のない温泉で何回でも楽しめてしまいます。泉質に拘る人は、こちらの薬湯だけに浸かっていればOKでしょう。
湯主一條は、私が今年、特に気に入った宿の一つです。必ず再訪します。
湯宿一条については、ブログで詳しくまとめているのでご覧あれ。
鹿児島県 妙見温泉 田島本館 – 異例のチェックイン時間と、究極の温泉
妙見温泉は、源泉かけ流しが当たり前で、とんでもない源泉量を誇る温泉地の一つです。その中でも一押しなのが田島本館。
いかにもな感じの湯治宿なのですが、部屋は湯治客向けのトイレなしのシンプルな部屋から、洋室っぽいトイレも付いた女性も安心なタイプの部屋までバリエーションがあります。私は、今回トイレ付きの部屋に宿泊しました。
この宿はとにかく温泉がすごい。源泉かけ流しマニアが狂気乱舞するような温泉です。浴槽の一つは「神経痛の湯」という外来の入浴も可能な温泉。もう一つは宿泊客のみ入浴可能な「きずの湯」と「胃腸の湯」といういかにも効きそうな名前の温泉です。それぞれ、とにかくかけ流しのお湯の量がすごい。ドバドバ滝のように新しい温泉が注がれています。鮮度が半端ない温泉です。泉質は「炭酸水素塩泉」。口に含むと鉄の味もします。「神経痛の湯」は地元の人がたくさん入りに来ていましたね。
さらにすごいのが、この旅館のチェックインの時間とチェックアウトの時間です。チェックインが13:00から可能です。こんな宿他にないですよね?チェックアウトは11:00まで。相当長い時間滞在できてしまいます。まさに、がっつり温泉に浸かりに行くためにある宿です。
食事も、丁寧に作られていて、夕食、朝食ともに美味しかったです。
今回紹介する中で、特に温泉の泉質がすごいなと思ったのがこちらの田島本館ですね。
山形県 湯田川温泉 九兵衛別館 珠玉や – 食事のクオリティがやばい
美食温泉マニアの間で、九兵衛旅館は有名な宿です。でも、東京から結構遠いんですよね…。遠いけど頑張りました。そして頑張ったかいがありました。これはすごい。
湯田川温泉には、九兵衛旅館本館と、九兵衛旅館別館の「珠玉や」があって、今回は別館の「珠玉や」に泊まってきました。
別館を選んだ決め手は、温泉が完全貸切制なんですよね。3つの浴室があるのですが、どれも空いていれば自由に何回でも入れるようになっています。入っている間は貸し切り。温泉はもちろん源泉かけ流しで湯量豊富です。泉質は「ナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉」(加温あり)です。トロリとした浴感の素晴らしい温泉です。
部屋は、普通のザ・和風旅館という感じで、特別変わったところはないのですが、居心地は良いです。
やはりこの宿の真骨頂は食事ですね。この料金帯の宿では頭一つ二つ抜けています。特筆すべきは、最初にでてくる「だだちゃ豆のムース」。感動レベルで美味しかったです。このムース、最高の味で提供するために、宿泊者が食堂にくる直前(たぶん数分前くらい)に作るらしいです。そのこだわりが味に活きています。
お作りもすごい美味しいし、デザートのあんみつも自家製。美味しい。
さらに、朝食もメインメニューの後に夕食ばりに豪華なデザートが提供されます。しかも二皿でてきます。
クオリティもすごいし、出てくるもののインパクトもすごい。この宿に泊まるために湯田川温泉まで足を運ぶ価値がありますね。
貸切風呂で温泉は独泉し放題、食事は飛び抜けて美味しい。他に望むものはないですよね。
九兵衛別館 珠玉やについては、ブログで詳しくまとめているのでご覧あれ。
本当はもっと紹介したかったけど絞りました。
たくさんの旅館の中で泣く泣く絞ってこの10施設を紹介しました。よい宿がたくさんあるんですよね…。今回紹介した宿は、私のコメントを読んで、興味を持った宿があれば、そこはまず間違いなく当たり!といってよい自信の宿です。迷わず泊まりに行くべし。
あなたの温泉ライフの手助けになれば幸いです。
今日も良い温泉を、ありが湯ございました!
温泉はいいぞ。
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