こんにちは。竜也です。読んでいただいて、ありが湯ございます。
今回は、全国にその名を轟かせている由布院に来ました。湯布院といえば、御三家を始めとした高級旅館から、お手軽な旅館まで懐の深い温泉地です。
由布院温泉の泉質は、基本的に無職透明無味無臭なので、インパクトを感じにくいのですが、温泉の湧出量は別府に次ぐ全国二位を誇る、大変湯量が豊富な温泉地であることは意外と知られていません。
そのため、源泉かけ流しの宿も多く、安定した泉質の良さを誇ります。
また、湯布院は、大型ホテルなどの建設を避け、街の温泉情緒を保ちながら街をブランディングして、うまく観光地としての環境を整えてきたエリアでもあります。温泉街の情緒と、食べ歩きも楽しめる観光地の賑わいが両立しています。
今回はそんな湯布院の中でも、某旅行サイトの口コミで一人で宿泊できる宿の中で九州一、いや全国一(ブログ執筆時)の宿、六花に宿泊してきました。
結論から言うと、期待を裏切らない素晴らしい宿でした。これは予約も取りにくいはずです。予約困難宿にも関わらず一人宿泊を受け付けてくれているのが、また嬉しいポイントです。
・2022年12月26日訪問
六花までの道のり
湯布院までのアクセスは充実しており、大変便利です。当日、私は羽田から大分空港に飛んで、そこから大分交通の高速バスを使って一気に湯布院のバスセンターまで向かっています。大分空港から、湯布院までの時間は約55分。片道1,550円です。
羽田からは、飛行機一便、バス一本で乗り換え一回。意外と近いです。
湯布院に到着して、チェックインまで時間がかなりあるので、街をぶらつきます。
まずは腹ごしらえで、駅近の「花水木」というレストランで、大分名物のとり天をいただきます。
価格も良心的で美味しかったです。
まだ時間があるので、駅から少し離れたカフェに行ってみました。
湯布院千家というカフェで、由布岳が一望できるとのこと。
おしゃれなカフェで、休日でしたがそれほど混雑もなく、居心地が良かったです。席には電源もあって、スマホの充電などしながら過ごすこともできます。私は、パソコンの電源差し込んで、バリバリ作業していましたw
由布岳の絶景も堪能です。由布岳…いつか登りたい。
メニューは、食事からデザートまでかなり豊富でしたね。
私は湯布院産牛乳使用のプリンにアイスのせを注文。硬めの質感のアイスで濃厚な美味しさです。
由布岳を眺めながら、ゆっくりと時間を過ごさせていただいて、宿に向かいます。
六花にチェックイン。建物と部屋の様子
チェックインの時間が近づいてきたので、今日のお宿の六花に向かって歩きます。本当は、由布院駅から送迎も頼めるのですが、そこまで遠くないのと歩いてみたかったので、徒歩で向かいます。由布院駅からは10分ほどですかね。
六花は、湯布院駅のメインストリートとは反対側の田んぼのど真ん中にあります。
一瞬、え、こっちで合ってるの?と思ってしまうのですが、田んぼの真中に…ちゃんとあります。
エントランスに入ると、スタッフのお出迎え。硬すぎず、カジュアルすぎず良い塩梅の気持ちの良い対応でした。
一通り、必要な情報を伝えてもらって部屋に案内してもらいます。
六花は全部で6棟の少人数に絞った宿です。エントランスの建物を通ったあとは中庭を歩いて、自分が宿泊する棟に移動します。
食事は、決まった場所でいただくのですが、それ以外は温泉も含め、基本的に部屋にこもって過ごすことになります。
部屋は、特別変わったところはないのですが、とにかく居心地が良い。座椅子の座り心地が非常に良かったです。
季節は12月下旬で、かなり寒い季節でしたが部屋はすごく暖かかったです。防寒もばっちりです。部屋着は、浴衣ではなく作務衣タイプで、こちらもまた着心地が良く快適にすごくことができます。
テラスにテーブルと椅子もありましたが、寒いので今回は利用はなし。
テレビもVODやYouTubeが見れるなど便利ですね。VODでは30本程度の映画を見ることが可能です。
Wifiは客室ごとに専用のWifiが入っているようで、これまた高速で快適。
コーヒーマシンは「illy」のもので、カートリッジが4つほど用意されています。一人で一泊するには十分な量ですね。
ウェルカムスイーツとして、湯布院のお店「LINGON」のクッキーが用意されていました。美味しいです。
そして、私の部屋からは由布岳の絶景まで見ることができました。由布岳が見れる部屋って、もしかしてレアなのではなかろうか。一人宿泊の単価の低い客に、この部屋いいのかなーと恐れ多い気持ちになりつつ由布岳を堪能。
とにかく欠点が見られない素晴らしい設備と部屋ですね。細部に渡って居心地良くなってもらおうという気遣いが感じられます。
源泉かけ流し!六花の温泉の泉質について詳しく解説
六花の温泉は、各部屋に、部屋風呂という形で用意されているものを使うことになります。私の宿泊した部屋では、露天風呂(屋根付き)の浴槽一つのみです。
洗面所から、写真のような小さな洗い場、シャワーエリアを通って、露天風呂に行く感じです。
さて、早速六花の温泉の提供状態と泉質を紐解いてみましょう。
まずは、温泉の提供状況ですが、さすが温泉集出漁国内第二位の湯布院です。温泉は源泉かけ流しで提供されています。嬉しいですね。
ただし、加温がされています。湯布院温泉の源泉温度が高くない(分析表だと40.4度)ので、ちょうどよい湯加減を提供するには加温が必要のようです。
六花に限らずですが、湯布院の温泉の泉質は、単純温泉。無色透明無味無臭(MTMM)の代表的な温泉です。別府のバリエーションに富んだ温泉に比べると、地味な泉質です。
それを踏まえて六花の温泉分析表を見てみましょう。
確かに、溶存物質の量は全体的に少なめのようです。まず目につくのが、炭酸水素イオンの72.1mg。ナトリウムの23.3mg。成分が少ないので単純温泉に分類されていますが、この成分を見ると、薄めの重曹泉(ナトリウム炭酸水素塩泉)といって良さそうです。
肌の乳化作用があり、慢性皮膚病や切り傷などへの効果が期待できます。微量ではありますがナトリウムの効果で温まりやすさもあるでしょう。
また、突出して高いのがメタケイ酸の170mgです。この分量は、全国の温泉の中でもかなり多い方に分類されます。メタケイ酸は、天然の化粧水成分といってよい、肌をしっとりさせる成分があるので、先程の重曹泉の成分と合わせて、六花の温泉は概ね美肌の湯といってよいと思います。phは7.9で、ぎりぎり中性という値で、これまた刺激が少ない。
まとめると「刺激の少なさ」と「美肌効果」が高いという、女性が喜びそうな要素が揃った良い泉質です。
実際に湯疲れもしにくいので、気軽に何回でも入浴が楽しめます。
余分な刺激成分が少なく、天然の化粧水にとっぷり浸かれるというと魅力が伝わるでしょうか。
食事のレベルは感動もの!
六花の夕食ですが、流石というべきかすべての品のクオリティが高かったです。旅館でこれだけの水準の食事をいただけることは滅多にありません。
六花の食事は、部屋食ではなく、ロビー方面にある個室の食事会場に向かうことになります。個人的には部屋食があまり得意ではなく、こちらの個室で食事をいただけるシステムは嬉しいですね。
まずは前菜からですが、とにかく品数が多くて驚きました。しかも一品一品美味しい!
「菜の花のからし和え」「滋姑(くわい)せんべい」「べっこう玉子」「ローストビーフ」「かます焼寿し」「南京カステラ」「四季の白和え「子持ち鮎有馬煮」「河豚皮煮こごり」「エシャロット南蛮」「あんこう肝玉蒸」「チーズ西京焼き」「赤カブ漬け」
いろいろあります。どれも美味しかったのですが、特に「チーズ西京焼き」が濃厚かつ繊細で絶品でした!
お造りの天使海老も美味しかったですし、魚料理の海老アニラローストは個性的で口の中に味わいが広がる素晴らしい料理でした。
メインの肉料理の、大分和牛のサーロインも火入れが完璧で、素材の良さを引き出していましたね。
とにかく一品一品が上質でハズレのない夕食でした。この食事で満足しない人はいるのだろうか…。そのくら良いです。
翌日の朝ごはんも素晴らしかったです。やはり一品一品美味しいのですが、飛び抜けてよかったのが、「ウニ醤油で食べる卵かけご飯」。
これがたまらなく上手い。美味しくないわけ無いですよね。反則です。
他に、味噌汁が具だくさんなんですがお味噌汁のおかわりができたのも嬉しかったです。
元気がでる朝ごはんです。
総評:間違いない!満足度の高い宿
チェックアウト後の予定について、宿のスタッフに「金鱗湖」に向かうという話をしたら、なんと送迎で金鱗湖まで送ってくれました。駅からも結構距離がある場所なので嬉しかったです。
こういった、一つ一つのホスピタリティが素晴らしいですね。
さて、六花に泊まった感想ですが、サービス、部屋、温泉、食事、全てにおいて高評価の素晴らしい宿でした。価格はそれなりですが、多くの方におすすめできる宿です。
私が泊まった感覚としては、湯布院には御三家など高級ラインの宿がいろいろあるのですが、六花はそれらの宿に比べると、若干リーズナブルに、それらの宿に負けないクオリティの各種サービスを提供してくれる宿という印象を持ちました。
湯布院に行くので、この宿に泊まるというより、六花に泊まるために湯布院に行く。
旅の目的地を六花に定めて旅行をする価値のある宿です。
今日も良い温泉を、ありが湯ございました!
由布院温泉はいいぞ。
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